体に残る傷跡
テレビから各地の成人式の様子が報道されます。
中には、昔のようにステージでやんちゃをする成人や
晴れ着の予約を反故にする詐欺まがいの行為が入ってきました。
また、成人を18歳とする考えも飛び込みます。
先の選挙で選挙権の年齢が下げられたのは知っていましたが、
論議し尽くさないで変わっていくことに懸念を感じます。

『木更津・写楽館』の画像拝借
成人もずいぶん変わってきました。
耳にピアスの穴をあけるなんて…。
肌にタトーを刻み込むなんて…。
(酔いつぶれている間に無理やり臀部になど論外です。)
お祭りの化粧で
顔や髪に色をつけるのも話は違います。

『フォト蔵』の画像拝借
「身体髪膚、之を父母に受く。敢えて毀傷せざるは、孝の始めなり。」
(高校の頃、漢詩の時間に学んだように思います。)
そして、それ以来この考えは信念となったんです。
私の体には消えない傷跡があります。
右手には5cmくらいの傷跡があります。
子どもの頃の名残りです。
ポケットにはいつも肥後守がありました。

『長尾駒製作所』の画像拝借
ほとんどの男の子が持っていました。
それを使って竹を削っていました。
刃がクルリと滑り、右手に食い込みました。
パックリと白い肉が見えました。
急いで左手で抑え、父の自転車に乗って病院です。
小学生の頃でした。
頭の傷も小学校のものだと思います…。
今ははげ上がって目立ちませんが、
三日月状の傷跡は消えません。
竹の棒を空高くに投げて遊んでいました。
それが自分の頭に当たり、出血してしまいました。
ドジなお話ですね。
背中にも傷跡があります。
これも小学生の頃、夏休みでした。
地区の子供たちが集会場に集まって勉強をする習慣が常でした。
学校の決まりだったのでしょうか…。
時々は先生も廻ってきました。
飽きた私たちは相撲をとり始めました。

『大井川葛布』の画像拝借
勝負は「浴びせ倒し」で、福の字の負け…。
倒れた傍には火鉢があり、それが背中に残っているんです。
(やんちゃだったんですね。)
村の集会でも使われ、中にはタバコの吸い殻もあったっけ…。
これらは自分の意思ではありません。
慎重に行動をすればわかることですから、
自分の意思と言えないこともないですね。
でも、あえて不可抗力と自分を慰めます。
だって、信念が揺らぎますから…。
美容整形などもあるようですが、私は反対です。
それで得られる幸せって、本物でしょうか…?
(やむを得ない状況もあることは承知しています。)
例外を除いて、私の中ではタブーなんです。
(タトーではありませんよ。)
やはり「身体髪膚…」です。
(「根性焼き」なんて以ての外です。)
それでも若かったころは顔かたち・容姿で悩むんですね。
私も、「もう少し背が高かったら…」とか、
「もっとパッチリとした目元だったら…」と思いめぐらしたこともありました。
今だって、鏡の中の頭を気にすることもあります。
せめて、新成人たちには親からもらった体は
大切な宝だと思って大事にしてほしいのです。
揺れ動きながらも、
「そこじゃないんだよな!」と
老いていく私を悲しませています。
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