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福ちゃんの里山通信

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木更津の里山から発信します。

文学かぶれの高校時代

亀井勝一郎氏著『現代人生論』を再び読み始めてから1ヶ月、
  しおりを抜き取り余情をのこしながら書を閉じました。

文学かぶれの高校時代_b0275715_5102743.jpg


何とも言えぬ懐かしさは蘇ってきましたが、
  この歳に感じる解釈も書かなければ片手落ちになります。

世に評価の高い方を云々するのですから、
  これほど傲慢な分不相応な意見はないと思います。
それを承知で読んで下さい。


氏の言葉それぞれに得心し、格言のようには受け取っているんですが、
  この書の中に矛盾しているように感じるところもあるんです。
たとえば ・「総意」をよしとするのか「少数意見」をよしとするのか?
     ・新聞は「味方」なのか「敵」なのか?
  などがそれです。

「批評家」「解説者」「ノウハウ本」などをどう思っているのだろうか?
今で言えば、ネットサーフィンで知識ををつなぎ合わせて、
  いっぱしの論文を書く様な事をどう思うのだろうか?
 ・スタッフ細胞の再現が出来ない消えた女性…。
 ・つっこみに弱い論文を提出する大学生…。
 ・ゴーストライターの書いた作品…。
どれもこれも「疑念」の充満する話題です。
被害を被らなければ鈍感で過ごしたことです。
(事実、高校時代、その小説を読んでもいないのに読感文しあげ、
  高得点をゲットしたことがありました。)

たぶん氏の一番嫌う行為ではないかと想像します。

だからこそ、余計に矛盾を感じます。


氏から答えを聞くことは、もうとっくに出来ないのですが、
  こんな2度目の読書は、半世紀も過ぎ去った再読は、
    氏の懐の中で甘えてみたいのでしょうか。
本書を表した年齢と今の私の年齢では、
  ずっと私の方が年上であるのに…。
今でも氏に傾倒しているんですね。


そう言えば、その頃の私も文学に重きを置いていました。

高校2年の時、文学部機関文集の巻頭言に、
  氏のこの本の巻頭言を転用していました。
文学かぶれの高校時代_b0275715_512227.jpg

機関文集の巻頭言
文学かぶれの高校時代_b0275715_512610.jpg

『現代人生論』の巻頭言
そっくりそのままでしょう。
もっとハッキリとした痕跡は…。
文学かぶれの高校時代_b0275715_513527.jpg
なぞった筆跡はこんなにも明らかです。
自分でも不思議な位、蘇ります。


再読し始めた頃、その心境をブログにもアップしました。
よろしかったらそちらもご覧下さい。
   『読書する楽しさ』は こちら
by fukuchan-ckj | 2015-01-20 10:51 | その他 | Trackback | Comments(0)

by 福ちゃん