日本のうた(66) 『凧の歌』
たこたこあがれ 風よくうけて
雲まであがれ 天まであがれ
絵凧に字凧 どちらも負けず
雲まであがれ 天まであがれ
あれあれさがる 引け引け糸を
あれあれあがる 離すな糸を
タコやコマはお正月の風物詩でした。
ところが年が明けて5日、
まだ一度も見たことがありません。
住宅事情がそうさせたのか、
子どもたちの遊びが変わったのか…。
私のノスタルジアにしか存在しないのか…。
「大分インフォ」の画像拝借
凧にアールを付けるために糸を骨に巻き付けます。
巻き付けた分だけそりが強くなります。
糸目を合わせます。
左右の中央で会うように糸の長さを調整します。
新聞紙を細長く切って凧の尾にします。
糊はメシ粒でした。
凧の具合や風の具合で長さを変えます。
友だちに持ってもらいスタンバイです。
独りの時は何かによりかけてセットします。
風の少ない日は走りました。
糸目が合わないとクルクル回りました。
高く上がると糸をクイクイと引き、
大空に泳がせました。
それぞれが持ち出したマイカイト…。
風に乗らないと悲惨でした。
ただただ高さを競ったものです。
飛行だこ、奴だこもありました。
どちらも尾を付けなくてもよく上がりました。
連凧も楽しみました。
『星雲』のコマーシャルに出てくるあれです。
「日本香堂」の画像拝借
洋凧を先に付けて、その力を借りて上げたこともありました。どう言うわけか我が家には糸巻きがありました。
ケヤキかカシの堅い木で出来ていました。
繰り出す時は便利ですが、たぐり寄せる時は大変でした。
釣り竿も使ったことがあります。
リールがとても便利なんです。
高さを競っただけに、これも巻くのが大変でした。
でも、凧上げとしては邪道ですね。
子どもの遊びにマニュアルなんかはありません。
スポーツカイトに情熱を燃やしたこともありました。
右と左の糸で自由に凧を操ります。
大空に自分の意志を描き、取り付かれました。
大人になった今でも遊びたいと思う面白さです。
そんな姿も少なくなくなりました。
もちろんこの歌も歌われなくなりますね。
私のノスタルジアの中には、
今なお風をはらんで大空を泳いでいます。
by fukuchan-ckj
| 2015-01-05 23:27
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