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福ちゃんの里山通信

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木更津の里山から発信します。

伝承される神仏への願い

金田海彦講座の2回目、
  今日は郷土の先輩方のご指導で
    ツナハリ作りにチャレンジです。
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ツナハリも地区によって微妙に差があるようです。
伝承行事ですので
  様々に受け継がれるのが当然…。
呼び方も様々のようでした。
 ツナハリ…中島地区・中野地区
 シメハリ…高須地区・畔戸地区
 ナワツリ…牛込地区
村々の境に張ったり、門前に張ったり、
  位置ばかりか吊り下げられる物も様々のようでした。


ツナハリは初めても初めて、
  見たこともありませんでした。
袖ヶ浦市阿部の「鹿島人形」は知っていましたが、
  しめ縄の中に吊された人形は初めてです。
そのまたミニチュアを作ろうという体験教室です。
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公民館で見本を用意して下さいました。

厄よけや無病息災は土地こそ違っても
  飾り付ける方法こそ違っても相通ずるものを感じます。
日本人の大好きな語呂合わせや、
  願い・祈りなどで吊し下げられる物が構成されていました。
実物大の見本も用意して下さいました。
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先ずは「タコ」です。
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頭部のワラの折り返しです。
丸味を付けるために中にワラを巻き込みました。
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何が難しいって、
  神事には左縄と決められたこの手の動きです。
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慣れてくれば比較的簡単ですが、
  普通の縄を編んだ経験がじゃまをします。
(サウスポーの方は便利でしょうね。)
足の数8本の太さを均等にするため、
  最後までワラを計算するのも至難でした。
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私にとっての失敗は、
  足が長すぎて真っ直ぐになってしまったことです。

要所要所をトックリ結びで締めましたが、
  これも難しい作業でした。
(四つ目垣のイボ結びで苦労したっけ…。)

来られていた区長さんが
  家まで参考図書を取りに行って下さいました。
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何て親切なんでしょう。

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ミニチュアなので糸で結びましたが、
  講師の手助けを戴いた方も…。

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親子連れの参加者も…。
こうして確実に次代へ継承されていくんですね。

迷信だとか不合理だと言うだけで
  消えていってしまうのは寂しくありません?

作業の中での会話に
  お札配りが適当な日に行われるという繰り言を聞きました。
「神事は吉日に」と言うのです。

こんな事を思い出しました。
  …。
結婚する時の事です。
安くあげるために「仏滅」を選ぼうとしていました。
そんな事には頓着していませんでしたもの。
父に諭されました。
「どんな日だってかまわないかもしれないけど、
  来てくださる方の中にはそれを気にしている人もいるよ。
    みんなに祝福されたくはないかい?」
目に鱗、従順な私でした。

だからこそ伝承して行きたいのかもしれません。



さて、これは何でしょう?
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ワラを継ぎ足した部分だとは判りますが…?
「短く切るとはじけて表に出てしまうことがある。」
「飾りにもなる。」
それが答えでした。
(納得!)
また新たな疑問が…。
なんで右縄なんだろう?
「単なる間違い。」
(これも納得!)

私と同じような悩みも…。
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雨ざらしでぬれるとダラリとしてしまう。
それを解決するために、
  芯に針金を入れたと言うのです。
(グッドアイデアですね。)


作業が遅かった私に、
  お仲間が救いの手を差し伸べてくださいました。
先輩にもかかわらず物を取りに行ってくださったり、
  公民館では飲み物を用意してくださったり…。
前回同様、この地区のあたたかさに触れ、
  いつまでも都会化して欲しくないなぁって、
    かなわぬ望みを抱きながら帰ってきました。

ありがとうございました。
by fukuchan-ckj | 2013-12-15 23:21 | 木更津情報 | Trackback | Comments(0)

by 福ちゃん